第33回 静岡県作業療法学会のご案内

2020年6月20日(土)-21日(日)

テーマ 「糸 -人と社会を紡ぐ作業療法-」

会場 プラサ ヴェルデ(ふじのくに千本松フォーラム) 静岡県沼津市大手町1-1-4

ホームページはこちら  https://zimusotc33th.wixsite.com/mysite

【学会長挨拶】

2020年6月20日(土)~21日(日)の2日間にわたって「第33回静岡県作業療法学会」を沼津市のプラザヴェルデにて開催させて頂くことになりました。

 本学会のメインテーマは『糸 -人と社会を紡ぐ作業療法-』とさせて頂きました。糸(ひとりの人間)は繊維(物語)から紡がれ、その糸と別な糸が出会うことでまた新しい物語が紡がれてゆきます。対象者の社会参加や物語に対して、作業療法士がこの社会でどのように働きかけることができるのか考えていく学会にしていきたいと考えております。

​ 私たちリハビリテーション職は、地域包括ケアシステムを通じて、医療とともに地域生活の場においても積極的に関与して対象者の生活を支えるという重要な役割を期待されております。地域における生活支援のニーズは、多様化しています。そのため、医療やケアの側面からのみで捉えてしまうと、超高齢社会が投げかけている課題の全体像の把握は困難であると考えます。医療やケアも大事な要素の一つではありますが、法律や経済、コミュニケーション、家族関係など社会全体の設計も含めて、多角的に捉えていく必要があると感じます。

​ また、私たちが出会う対象者の方々は身体の問題に留まらず、心の問題や社会環境の問題も抱えております。生きづらさや苦悩の原因や責任を、障がいを有する個人から探すのではなく、社会の側にも探してみる視点を持ちながら、対象者の社会参加を目指し、多方面の課題を見据えて克服に向けて対象者と共に歩んでいく必要があります。

 本学会では、社会に対する視点を持ちながら作業療法を実践し、職場や社会に向けても働きかけができる作業療法士を目指すことを目的に、静岡県で精力的に活動されている作業療法士の実践報告を重要視しております。

 学会プログラムに関しても、学会テーマに合わせて、ご参加いただいた方々の刺激になるようなものを企画しております。学会参加者(糸)の出会い、紡ぎにより共通の課題を見出し、新たな解決の視点を得てゆきたいと考えております。是非、多くの方々にご参加いただき、活発な議論ができる学会としたいと考えております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

                     第三十三回静岡県作業療法学会

​                          学会長  生田純一